細胞凍結保存に使用されるProgrammable Freezerは、細胞、組織、その他の生物学的物質を含む生物学的サンプルを、制御されたプログラム可能な速度で凍結するように設計された機器でControlled-Rate Freezerとも呼ばれます。Programmable Freezerは、長期保存において重要なステップである凍結プロセスにおいて、細胞の生存性と完全性を維持する上で極めて重要です。
細胞凍結保存用のProgrammable Freezerには以下のような特徴があります。
Programmable Freezerは正確な温度制御が可能であり、細胞保存に最適な速度で凍結プロセスが行われます。
さまざまな種類の細胞の要件に合わせて、特定の冷却速度を設定することができます。制御された冷却は、細胞を損傷する可能性のある氷結晶の形成を防ぐのに役立ちます。
サンプル全体の均一な凍結を保証し、細胞に損傷を与える可能性のある温度変化を回避します。
内蔵センサーとモニタリングシステムにより、凍結プロセス全体の温度を把握できます。
Programmable Freezerの中には、細胞を長期間凍結状態に保つのに適した超低温設定など、長期保存機能を備えているものもあります。
細胞凍結保存に使用されるプログラマブルフリーザーの多くは、凍結プロセスに関する情報を記録・保存するデータロギング機能を備えている場合があります。この記録は、品質管理および保存プロトコルの遵守のために有用です。
Programmable Freezerは、将来の使用や分析のために細胞の生存性を維持することが不可欠な研究室、バイオバンク、医療施設で一般的に使用されています。細胞ベースの治療、再生医療、その他の生物学的研究に取り組む際には、貴重な細胞サンプルの凍結保存を確実に成功させるために、Programmable Freezerが利用されます。
CytoSAVER Programmable Freezer FZ シリーズは、幹細胞、臍帯血、そしてIVFといった研究用細胞サンプルを、液体窒素を使用せずに徐々に凍結していくことができます。貴重なサンプルの冷凍プロセスの高い再現性と生存率を得るために、凍結速度を正確に制御することができます。卓上型の非常にコンパクトな設計です。
FDAタイトル21 CFRパート11(cGMP)に準拠しているモデル、FZ-2200とFZ-3200もラインナップ。
FZ-2100およびFZ-2200はおおよそ2mLサンプルを81本まで搭載できます。
FZ-3100とFZ-3200は2mLサンプルを171本搭載できます。血液バックも搭載可能です。
CytoSAVER Programmable Freezerは、液体窒素を使用せずに電気だけで凍結します。液体窒素による汚染を嫌うクリーンルームや、窒息の可能性のある狭く閉鎖した環境でも安心して使用できます。ランニングコストがかからず、液体窒素供給のための配管も不要なため、クリーンルーム内の工事をする必要もありません。通常の電化製品と同様、設置して電源ケーブルをコンセントにつなぐだけです。
プログラムの設定は、正面のタッチパネルで入力できます。PDFで運転レポートが作成されます。レポートはUSB経由で出力できます。
サンプル凍結後にサンプルを他の装置に移したのちは、装置温度を内臓ヒーターで+4℃または室温まで一気に温めることで、次の作業までの待ち時間を最短に保ちます。
細胞加工施設での機器の利用については、実施記録が正しく残されることが重要です。細胞の凍結処理の結果データは実施するたびにPDF形式のレポートで出力することができます。また、GMPに対応するバリデーションやIQ/OQについても柔軟に対応できます。
Strex社では基礎医学研究用システムの研究開発製造を行っております。CytoSAVER Programmable Freezerに関する質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。最適な研究ソリューションを見つけ出すお手伝いをいたします。
イソプロパノール凍結容器(IPA)とプログラムフリーザーの比較
幹細胞研究におけるプログラムフリーザーによる細胞凍結の重要性
Programmable Freezer(Controlled-Rate Freezer)