イソプロパノール凍結容器(IPA)とプログラムフリーザーの比較:凍結保存のためのフリーズダウン法

凍結保存は生物サンプルの長期保存に必要であり、貴重な試料を長期間保存して研究することができます。医学の進歩や幹細胞研究から生物多様性の保全に至るまで、様々な分野で極めて重要な役割を果たしており、次世代のための資源や知識の利用可能性を保証しています。凍結保存には、イソプロパノール(IPA)凍結容器による凍結と、プログラムフリーザーによる速度制御凍結という2つの主要な凍結方法があります。

 

イソプロパノール(略してIPA)はアルコールの一種で、イソプロパノールを使用した細胞の凍結保存は、生物学や医学の研究で一般的に行われる手法の一つです。

 

プログラムフリーザーは生物学的サンプル(細胞や組織など)を制御されたかつ段階的な方法で凍結するために使用される凍結装置です。

 

どちらも生物学的サンプルの保存という重要な目的を果たしますが、その技術や用途は大きく異なります。この記事では、IPA凍結保存法とプログラムフリーザーによる凍結保存法を比較し、それぞれの長所と短所を説明します。

 

イソプロパノール(IPA)凍結保存の利点

イソプロパノール容器の例

イソプロパノール容器の例

 

シンプルさと費用対効果

IPA法はシンプルで費用対効果に優れているため、資源が限られている学術研究所や小規模の研究施設でも利用しやすいです。IPA法は比較的受動的なプロセスで、-80℃の冷凍庫に入れたイプロパノール容器の中でサンプルを徐々に冷却する方法です。細胞が冷やされた後は、LN2中で保存するか、-80℃で保存することができます。

 

メンテナンスが容易

IPA法は、必要な機器やメンテナンスが最小限で済むため、システム故障の可能性が低くなります。技術的な知識を習得する必要もありません。

 

汎用性

IPA凍結保存法は、細胞や組織から微生物や酵素まで、さまざまなタイプのサンプルに使用できます。

 

IPA法は研究において一定の役割を果たしますが、これが最善でない場合もあります。

 

イソプロパノール(IPA)凍結保存のデメリット

限られたコントロール

IPA凍結保存では、凍結プロセスの制御が最小限であるため、特定の条件を必要とする温度に敏感なサンプルでは問題となります。

 

サンプルのばらつき

凍結条件が一定でないため、結果が予測できず、実験の正確な再現が困難です。

 

サンプル量

IPA法は少量のサンプルに適していますが、量が多くなると管理が煩雑になります。

 

資源集約的

小規模の研究室では費用対効果が高いですが、大量または長期保存のニーズには非効率的である可能性があります。

 

プログラムフリーザーの利点

プログラムフリーザー

プログラムフリーザー

 

一方、プログラムフリーザーは、安定した信頼性の高い冷凍を実現する優れたオプションです。その利点をいくつか挙げてみます。

 

精度と再現性

プログラムフリーザーは、冷却プロセスを正確に制御することができ、試料を均一かつ希望の速度で凍結させることができます。

 

大量バッチに最適

複数のサンプルを同時に処理できるため、一貫した結果を得ることができ、大量のサンプルを扱う研究室に最適です。

 

汎用性

プログラムフリーザーは、幹細胞、組織、精子、胚など、幅広い生物学的サンプルに適しています。具体的には、保存するサンプルの特定の要件に合わせて、特定の凍結プロファイルと冷却速度をプログラムすることができます。

 

記録管理

プログラムフリーザーには、重要な情報を保存するデータロギングシステムが内蔵されており、トレーサビリティ、再現性、安全性と規制基準の遵守を保証します。臨床研究や細胞治療などの分野では、サンプルの取り扱いや保存に関する規制基準を満たすために、プログラムフリーザーが推奨されたり、要求されたりすることがよくあります。

 

プログラムフリーザーは、精度や信頼性の面で多くの利点がありますが、欠点がないわけではありません。サンプルの凍結にプログラムフリーザーを使用するかどうかを決定する際には、これらの限界を考慮することが重要です。

 

プログラムフリーザーのデメリット

コスト

プログラムフリーザーの最も大きな欠点の一つは初期投資です。プログラムフリーザーは、特に予算が限られている小規模の研究室にとっては、かなりの投資となる可能性があります。多くのプログラムフリーザーは冷却媒体として液体窒素(LN2)を使用します。液体窒素を常に補充する必要があるため、運営費がかさみ、研究室にとって継続的な経済的負担となります。

 

液体窒素

液体窒素の調達、保管、取り扱いのロジスティクスは作業負担が大きく、専用の保管インフラと定期的な補充が必要となり、研究ワークフローに支障をきたします。Strex社は、液体窒素を使ったプログラムフリーザーがいかに高価であるかを理解しており、研究者の方々が時間と費用を節約できるように、液体窒素フリーのCytoSAVERプログラムフリーザーを開発しました。

 

スペース要件と限られた可搬性

プログラムフリーザーは、一般的にイソプラパノール凍結容器よりも大きくかさばるため、貴重な研究室のスペースを占有します。スペースが限られている小規模な研究室では、このようなフリーザーを設置することは難しいかもしれません。幸運なことに、Strex社はCytoSAVERを開発する際にこのことを念頭に置き、この装置は小型でコンパクトで、持ち運びができるように作られています。

 

メンテナンス

プログラムフリーザーが正しく機能するためには、定期的なメンテナンスと適格性確認が必要です。これには定期的な校正、洗浄、整備が含まれます。メンテナンスを怠ると、機器の故障やサンプルの保存性が損なわれる可能性があります。

 

サンプルサイズの制約

プログラムフリーザーの中には、収容できるサンプルのサイズや種類に制限がある場合があります。これは、多様なサンプルタイプや大量のサンプルを扱う研究者にとって制限となる場合があります。しかし、Strex CytoSAVERは、交換可能なバイアルラックを提供することで、この問題に対処しています。

 

CytoSAVER液体窒素フリープログラムフリーザー

イソプロパノール凍結容器の代替品や液体窒素を使用しないプログラムフリーザーをお探しの場合は、最先端技術により、凍結保存をより効率的で信頼性の高いものにするCytoSAVER液体窒素フリープログラムフリーザーがあります。CytoSAVER プログラムフリーザーは、液体窒素を必要とせず、従来の液体窒素フリーザーに代わる費用対効果の高い冷却技術を使用しています。CytoSAVERは、使いやすく、特別なトレーニングや専門知識を必要としません。

 

CytoSAVERには従来の液体窒素フリーザーに比べていくつかの利点があります。まず第一に、安定した凍結速度を提供し、凍結過程における細胞へのダメージを最小限に抑えることができます。第二に、液体窒素を取り扱う必要がないため、クロスコンタミネーションやサンプルロスのリスクを軽減できます。そして第三に、エネルギー効率が高く環境に優しいため、運転コストを削減し、環境への影響を最小限に抑えることができます。

 

イソプロパノール凍結容器(IPA)とプログラムフリーザーの比較:まとめ

まとめると、IPA凍結保存容器はいくつかのアプリケーションには有用で費用対効果の高いツールですが、コントロール、再現性、スループットの点で限界があります。IPA凍結法とプログラムフリーザーによる凍結のどちらかを選択する際には、研究ニーズやサンプルの種類を慎重に検討することが重要です。より高度な制御された速度で凍結するソリューションをお探しの方には、Strex CytoSAVER液体窒素フリーの制御された速度で凍結するフリーザーが有力な選択肢となります。このフリーザーは制御速度フリーザーを使用する際の一般的な欠点を解決してくれます。

 

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